マンションと一戸建て、沖縄で家を買うならどっちがいいの?
分譲マンション?それとも一戸建て?
「そろそろ賃貸を卒業し、家を買おうかな…」と検討しはじめるとき、多くの人が悩む選択肢です。マンションと一戸建て、どちらにもメリットとデメリットがあるので「●●を買うべきだ」「●●を購入するのが正解です」という答えはありません。家族構成やライフスタイル、住むエリアや将来設計など様々な条件が関わってくるので、両方じっくり見比べて検討する必要があります。
そこで、沖縄ならではの住宅事情や特徴を踏まえながら「マンションOR一戸建て」それぞれの魅力と懸念点を比較してみました!
沖縄でマンションを購入するメリットとデメリット
まずはマンションを購入する、マンションに住む場合のメリットやデメリットを見てみましょう
メリット
マンションの最大の特徴は集合住宅であること。購入者が個人で所有する専有スペースだけでなく、マンションの所有者全員で使用できる共有スペースもあります。エントランスやロビーなどのゆったりした空間や、24時間監視のセキュリティシステム、共有のゴミ捨て場など、さまざまな利点を享受することができます。
また、多くのマンションは、那覇の都心部やライカム周辺の人気エリアなど土地が手に入りにくい地域や通勤・通学・買い物など利便性がよく、住みやすい場所に建ってます。土地を所有していなくても住む地域の選択肢が豊富で、住みたいエリアに住むことができます。
居住空間は戸建てよりは広く取れませんが、家事動線がコンパクトなので掃除洗濯がやりやすいとも言えます。
さらに沖縄の場合は上層階から海が見える物件も多く、眺望の良さは最大の魅力とされています。上層階は風通りも良く夏でも涼しいのも快適ポイントです。
資産価値の点から見ると、鉄筋コンクリート造りで頑丈、さらに修繕補修工事なども管理組合が定期的に行うので、建物の価値はある程度守られます。
まとめると、分譲マンションのメリットは「共有スペースが使える」「セキュリティが万全で安心」「便利な人気エリアに住める」「上層階だと眺望がよく涼しくて快適」「メンテナンスは管理会社にお任せ」などが挙げられ、利便性に優れているのが特徴です。
デメリット
マンションは1フロアに複数の住居があるので、一戸建てに比べると居住空間の面積が小さくて間取りの自由度も低くなってしまいます。また、駐車場のスペースにも限りがあるので、車を2台所有している世帯が多い沖縄では2台目の駐車場は別で借りることになる場合もあります。
周りの家との距離が近く、両隣や上の階の生活音が気になり下の階への配慮も必要です。共有スペースには多く人が出入りをするので、プライバシーも守られにくい環境です。
また、分譲マンションを購入するとほぼ自動的に管理組合に入ることになります。住民全員で快適な環境と資産価値を守るための組織ですが、持ち回りで理事や役員に選出されることがあります。
マンション購入後もローン返済とは別に修繕積立金や管理費、物件によっては駐車場代が発生します。
以上のことから、分譲マンションのデメリットは「間取りが制限される」「2台目駐車場の確保が難しい」「周囲の生活音が気になる」「プライバシーを守りにくい」「管理組合の運営」「月々にかかる費用」などになり、集団で生活していることが大きく関わってきます。
沖縄で一戸建てを購入するメリットとデメリット
次に、戸建て住宅です。新築一戸建て・中古・建売物件など戸建てにも種類がありますが、ここでは総合的な一戸建ての条件でメリットとデメリットを見てみます。
メリット
一戸建ての最大の特徴は自由度が高いこと。間取りは好きに設計、もしくは変更できるうえ、家族の成長に合わせてリフォームも可能です。ソーラーパネルを設置したりオール電化を導入したりとライフラインも選択肢が多く、自分たちらしい生活スタイルを選ぶことができます。
また、駐車場をしっかり確保できるので、複数台の車や趣味で乗るバイク、子どもの自転車などを気兼ねなく所有できるのも魅力です。家族だけの空間で生活できるので、プライバシーや生活音なども気にならないでしょう。
資産の観点では、建物だけでなく土地にも価値があることがメリットです。いずれ家は劣化したとしても、子や孫の世代で同じ場所に建て替えることができます。
一戸建てのメリットは「自由な間取りと設計が可能」「生活スタイルを選択できる」「駐車場などスペースにゆとりがある」「プライバシーが守れる」「土地を所有している」などになり、自分たちの好きなスタイルで自由に生活できるのが特徴です。
デメリット
自由度の高い一戸建てですが、やはりデメリットもあります。安全性や建物のメンテナンスは全て個人で管理しなければなりません。
特に沖縄の場合は、紫外線・台風・湿気・塩害など、建物を劣化させてしまう要因が多いと言われています。外壁の潮を洗い流す日常的なお手入れだけでなく、高圧洗浄や塗装の塗り替えなど定期的なプロのメンテナンスも必要です。
建築時には耐震性や断熱性もどこまで対応するか判断を求められ、入居後も防犯カメラの設置の有無など日々のセキュリティ対策は自分たちで対応しなければなりません。
また、分譲マンションは建物や自分たちの暮らしを守るための管理組合がありますが、一戸建ての場合は地域や町の生活環境を守るために自治会や子ども会など地域コミュニティへの参加も求められます。
これらのことから、一戸建てのデメリットは「メンテナスに労力と費用がかかる」「耐震性や断熱性などへの対応」「日々のセキュリティ対策」「地域コミュニティとの関り」などが挙げられ、自分たちで管理しなければならい負担がのしかかってきます。
変化に対応できる住宅選びを!
分譲マンションと一戸建てそれぞれのメリット・デメリット、どちらも見比べて、家族の変化に対応できる家を選んでくださいね。住む人たちは成長し変化します。家族が増えたとき、子どもが独立したとき、夫婦が定年を迎えたときなど、いずれ訪れる変化にどう対応できる家なのかも視野に入れるといいでしょう。リフォームが自由にできるかどうか、賃貸に出しても人気のエリアかどうか、などなど。
簡単には決められない家選び、人生設計も視野に入れ、一戸建てもマンションもたくさんの物件を見て、納得するお家を見つけてください♪
取材・文/仲西なほ子